ずっと家族のために自分を無視して頑張ってくると、
怒りや嫌悪感もたくさんたまりますし、
自分の生きたい人生も分からなくなったりします。
そんな時の考え方について書いています。
こんにちは、オランダ在住カウンセラー、コバヤシアキコです。
自分迷子な大人女子さんが、本気で人生を取り戻すお手伝いをします。
「家族に対する怒りや嫌悪感が沸き起こってます。」
今回は、オンラインカウンセリングサイト「ココロノマルシェ」に寄せられたご相談にお返事します。
家族に対する怒りや嫌悪感が沸き起こってます。
こんにちは!
今まで認めてこなかった感情が沸き起こってます。
燃え尽き症候群のような形になり、働くのもやめて実家に帰省しています。
私は周りから見ると明るく活発な印象のようですが、無理をしていたと思います。
常にアクセルとブレーキを同時に踏み込んでいるようなエネルギーの使い方をしてきました。恋愛もうまくいきません。
兄と弟がいますが10代の頃からどちらも引きこもりです。
両親の離婚など家族の問題が多く、巻き込まれて生きてきました。
私がなんとかしなきゃと思って、大人になってひきこもり支援の手伝いなんかもしてましたが、
最近になって家族に対する怒りや嫌悪感が沸き起こってます。殺意に近いものも湧いてきます。
母や兄弟の言葉を受け流すことが出来なくて、言い返したり、無視をしたり、泣きながらノートに書きなぐったりしてます。
家族を否定するような想いに罪悪感があります。
ずっと心の奥に隠していた感情が抑えきれなくなったのだと思います。
母親とは癒着してると思います。
母の気分次第で私の感情が揺れ動きます。
自分の人生を生きている感覚がわかりませんし、自分で生きていける自信もないです。
本当は幸せな家庭を築いたり、楽しく自分の人生を生きていきたいです。
(らんさん)
らんさん、こんにちは。
オランダ在住カウンセラー、コバヤシアキコと申します。
燃え尽きのようになり、最近になって、家族に対する怒りや嫌悪感が湧いてくるとのこと。
同時に、そんな思いに罪悪感を感じてもいらっしゃる。苦しいですね。
どうしたら、その状態を抜け、自分の人生を楽しく生きていくことができるか、私の考えを書いてみました。
私のお返事はこちら↓です。お役に立てれば嬉しいです♡
すごくたくさん、頑張りましたね。
ご相談文を読んで、らんさん、本当に、すごくすごく頑張ってこられたんだな、と思いました。
ご両親の離婚など家族の問題に巻き込まれながら、
>私がなんとかしなきゃ
と、ご家族を一人で背負ってこられました。
それだけでも大変なことなのに、大人になってからひきこもり支援のお手伝いもされていたのは、
ひきこもりのお兄さん・弟さんを直接的・間接的に助けたい、といった思いもあったのでしょうか。
必ずしも本来のらんさんの姿ではないかもしれない、明るく活発な印象も、
自分まで問題に引きずり込まれては、家族を救える人がいなくなってしまうので、私がなんとかしなきゃ、と頑張る姿が、
周りにそんな印象を与えたのかな?とも思いました。
らんさんは、自分の本当の気持ちや、本来の自分らしさは横に置いて、家族のためにひたすら頑張ってこられたんですよね。
そうやって、自分を殺して無理やり頑張る生き方は、アクセルとブレーキを同時に踏み込むような感覚にもなるし、燃え尽き状態にもなるよねぇ、とも思います。
そして、それだけ自分を無視して我慢してくれば、そりゃーたくさんの怒りや嫌悪感も溜まるし、それが抑えきれなくなるのも、時間の問題よねぇ、とも思います。
そして、それだけ自分の気持ちや自分らしいことを我慢してくれば、自分の人生がまるで家族のためのものになってしまって、自分の人生を生きている感覚は、そりゃー持てないよねぇ、とも思います。
今のらんさんの状態は、そんなにもたくさん我慢や頑張りを続けてきたらんさんには、ごくごく普通で自然な心の動きだと思うのですね。
らんさんの素晴らしいところ。
で。
人によってはここで、頭の中が家族への怒りや嫌悪感オンリーな状態になる方もいらっしゃると思います。
というか、私がそうだったのです(汗)。私が家族に怒りを感じていた時、申し訳ないなんて、1ミリも思えなかったんですよ。もちろん、殺意もばっちり感じていました。
でも、
らんさんは、上でお話したように、ある意味「自然現象」な怒りや嫌悪感にも、罪悪感を感じるとのこと。
らんさん、すごくすごく、家族思いで愛情深くて優しい方なんですよね。
そんなとても優しいお嬢さんだからこそ、自分のネガティブな思いに罪悪感を感じたりするんじゃないかな、と思います。
(と言われても、今はそうは思えないかもしれないですけれど。「そうか、そんな見方をする人もいるんだな」くらいに思っておいてください。)
それから、もう一つ、らんさんすごいな、と思ったのは、
ご自分がお母さんと癒着していること、お母さんの気分次第でご自分の感情が揺れ動くことに気づいていらっしゃることです。
たくさんの怒りや嫌悪感と罪悪感のさ中で、ご自分の心の状態を冷静に観察して理解できるほど、らんさんは賢い方なんですよね。
これは実は、なかなかできることではありません。
これも、らんさんに是非知っていただきたいなぁと思う、らんさんの素晴らしい価値です。
というわけで、ここまで、
まずは、らんさんに、ご自身の「現在の状態」をどんな目で見てあげてほしいか、
そして、らんさんがどんな「才能」「価値」をお持ちか、をお話してきました(ちなみにここでお話した才能は、ほんの一部ですよ!)。
ここから、どうしましょう?
さて。
じゃ、ここからどうしていきましょう?ということなんですが。
らんさんに、私からお願いしたいことがあります。
それは、らんさんの心と身体を楽にして、満たしていくことです。
燃え尽きというのは、エネルギーがすっかり底をついてしまった状態です。
ここを、もう一度、今度はらんさんが心地良く感じられるエネルギーで満たしてあげたいんですね。
その手段として、一つは、
これまで溜めてきた怒りや嫌悪感などの思いを、安全な場所で出し切っていきます。
らんさんの心を重苦しくしている想いを、外に吐き出していくんですね。
今、ノートに書き殴ったりしていらっしゃいますよね。それもとても有効な手段です。
ノート何冊分になっても、何カ月かかっても良いので、「なんか、もういいかな」と思うまで、とにかく出し切ってみてください。
または、もし、お友達で、らんさんの思いをそのまま(アドバイスとか否定とか決めつけとかをせず)聞いてくれる人がいれば、その人にとことん聞いてもらうのも良いです。
もちろん、私たちカウンセラーも、良かったらどんどん使ってみてください。カウンセラーは、罪悪感も一緒に感じていらっしゃるらんさんの状態にも配慮しながら、お話をお聞きします。
そしてカウンセラーは、そういうお話を聞かせていただけると喜ぶ人種なので、全然遠慮はいりません(私は、自分の怒りの同じような話を、カウンセラーさんに半年以上聞いてもらっていましたよ)。
そうやって、今までため込んできたものを、すっきりするまで吐き出していただきたいんですね。
それだけでも、心がずいぶんと楽になると思います。
ただ、その時に、今のように実家に滞在しているという環境だと、お母さんやご兄弟からの心理的な影響を毎日受け続けることになります。
お母さんの気分次第でご自分の感情も揺れ動くことにも気づいていらっしゃるので、近くにいることの心理的な影響の大きさも既にお分かりかな、と思います。
そういう状態だと、せっかく吐き出してもまた新たなネガティブな思いのネタが追加されたりして、ちょっと効率がよろしくないかも?と思うんですね。
なので、もし、可能なら、実家と家族から物理的に距離を取って、日常的にらんさんの心が乱されない環境を作れたら良いのでは、と思っています。
現状ではお仕事をしていらっしゃらないですが、それでも賃貸できる物件も探すとあるようですので、検討してみられるのも良いんじゃないかと思います。
そうやって、今らんさんの心の中で重石になっている想いを外に出して、少しずつ心を楽にしてあげながら、
同時に、満たすということもやっていきます。
燃え尽きるほどたくさん家族のために頑張ってきたらんさんご自身を、たくさん労りましょう。
家族のために、自分のことは全て後回しにして頑張ってきたらんさんご自身を、「よく頑張ったね、ほんとにえらかったね」と褒めてあげます。
今、家族に怒りや嫌悪感を感じ、それに罪悪感を感じている状態では、なかなか「頑張ったね」なんて自分に言う気にはなれないかもしれないので、そんな時は、感情は込めずにやってみます。
「私のこと、頑張ったね、偉かったね、って言ってくれる人がいたよ。私、偉いらしいよ」と、他人事のようにやってみても良いですね。それくらいが最初はやりやすいかも。
お風呂で自分を優しくマッサージしてあげながらとか、鏡の中の自分を見ながら、毎日続けてみてください。
そして、エネルギー切れを起こしている状態ですから、とにかくしっかり休みます。
たくさん寝て、体に優しいものを食べます。
寝不足の状態では、心も身体もなかなか復活しないので、寝るのはとても大事(そのためにも、先ほどお話したように、やはり安心してゆっくり寝られる環境も手に入れられると良いなと思います)。
満たされてきたら、「未来」を考え始めます。
そうやって、心と身体を楽にし、満たしてあげて、心と身体の体力が戻ってきたら、少しずつ、
らんさんの人生
らんさんの幸せな家庭を築くこと
らんさんにとっての楽しい人生の生き方
を考えていきましょう。
らんさんが、本当に好きなこと、やりたいこと、楽しいこと、など、
これまで家族のために無視して我慢してきた、「らんさん自身」を見つけ出し、それを実際にやっていきましょう。
そして、らんさんが嫌いなこと、やりたくないこと、楽しくないことは、やらないことを自分に許していきましょう。
一緒にいて気分が良い人たちと時間を過ごしましょう。気分が良くない人からは離れましょう。
そういう小さなことの積み重ねが、らんさんが幸せと感じる、らんさん自身の人生に繋がっていきます。
好きなこと、楽しいこと、と言っても、もしかすると最初はその感覚がさっぱり分からないかもしれません(もちろん、すぐ分かれば万々歳ですけどね!)。
でもそれは、これまでずっと目をつむってきたから、今はちょっと分からなくなっているだけ、なので、
意識することを繰り返せば必ず見えてきます。
なので、焦る必要はありません。
だいじょうぶ、
らんさんは、ご家族のためにこんなにも頑張れる大きな器もエネルギーも、それはそれは大きな愛情もお持ちです。
たくさんの感情の渦の中にいても、ご自分を客観的に眺める賢さもあります。
これから、「私が生きたい人生」「私が欲しい幸せな家族」「自分らしい楽しい生き方」を明らかにし、それを実現していく力を、らんさんは既にお持ちです。
なので、これから少しずつ、取り組んでいきましょう。
ちなみに、
カウンセリングは、罪悪感をケアしながら、怒りや嫌悪感を吐き出していく作業の他、
これからの、らんさんのための人生を作っていく際にもお役に立てるかと思います。
その中では、
お母さんとの癒着を切る作業なども含まれてくるかもしれませんし、
らんさんが欲しいものを知って選ぶ力や、私は自分で生きていけるという自信をつけていくお手伝いもできます。
もし良かったら、
一人きりで頑張ろうとせず(実はこれ、燃え尽きを越えるのにとても大事です)、
カウンセラーも頼ってみてくださいね!
らんさんが、家族に対する感情を整理し、自分が幸せと感じられる新しい生き方を見つけられますよう、
心から応援しています。
よかったら、いつでもお話聞かせてくださいね♡
お読みいただきありがとうございました。
コバヤシアキコ
今日の一枚。
牛、見つけられますか?