自分で服を選ぼうとすると、
母からのダメ出しの言葉がよみがえって
なかなか選べません。
自分のセンスが悪いわけでもないし、
好きなものを買えばよいことは分かるのですが、
自分で楽に服が選べるようになりたいです。

自分迷子な大人女子さんに、「わたし」を生きる最高のよろこびを。
オランダ在住カウンセラー、コバヤシアキコです。
オンラインカウンセリングサイト「ココロノマルシェ」に
寄せられたご相談にお返事します。
お母さんの言葉って、呪いの言葉にもなり得ますね(涙)
私も同じ思いをしていたことがありまして、
共感を込めつつお返事しました。
ご相談:「親にかけられた言葉で服が選べない」
親にかけられた言葉で服が選べない
親からのダメ出しの影響で服が選べないことに悩んでいます。小さい頃から服の買い物は母と行っていて、試着で母のOKをもらって買う習慣がありました。
一人暮らしを始めて自分で服を選ぶようになったのですが、たまに母と会うたびに「そのジャケットにそのシャツを合わせるのはおかしい」「だらしなく見える」などとダメ出しされるようになり、自分のセンスに自信がなくなっています。
先日会う時も、母に文句言われなさそうなコーデを必死で考えたのですが、今度は新しいバッグについて「ファスナーすら付いてないのは防犯的に危ない」と言われる始末…。
恥をかかないように、危ない目に遭わないように心配した上での指摘でしょうし、親ってそんなものかもしれませんが…。価値観を否定されるようで苦しいです。短気な人なので変に口答えすると面倒だから、いつも適当に受け流しています。
その影響か、1人で服を買うことに物凄く苦労します。流行に乗りたいわけでもハイブランドが欲しいわけでもなく、ベーシックな着こなしができたら十分なのに、
5着試着して1着買えたら良い方、サイズ感もMなのかLなのか、何度も着てようやく決める…みたいな感じで、プチプラのトレーナー1枚買うだけで疲労困憊です。
試着もせずにささっと数着選んでレジに向かう人たちの理解に苦しみます。(服装おかしいと言われたのも、選べなさすぎて家に服がほとんどなく、かろうじてあるものを組み合わせた結果によるのが大きい)
鏡に映る自分の見る目に自信が持てません。
ダメ出しする親の意見≒遠慮がいらないから真実に近い、と認識してしまいます。
でも街中の人を見ても、サイズ感や色味が合ってるかとかあまり気にならないし、見慣れないアイテムの組合せでもよっぽど奇抜じゃない限りは、そういう着方もあるんだなとしか思わないです。
だから本当は、周りもそんなに自分の服装を気にしてないんじゃないか?ダサいかお洒落かなんて、所詮個人の価値観によるんじゃないか?と薄々感じています。
雑誌を読んだり友人と買い物に行ったりファッションコンサルさんに選んでもらったり、色々試しましたが、「結局、直感的に気に入ったもの選べば良さそう」「自分のセンスが悪いわけじゃない」と気づきつつあるので、自分で選べるようになりたいです。
だから好きなもの選べば良い!と頭では分かってきてるのですが、試着するたびに母から言われたことが蘇って、ダサいと思われるのが怖くなります。「地味だしフェミニンなのは似合わなそう」「身長高くないから足短く見えそう」「太って見えそう」「自分では気づかないけどなんかダメかも」とかいろんな不安に襲われて、結局棚に戻してしまいます。
服以外の進路や生活に関しては、自分の意思を尊重してくれる方の親だと思うので、なおさらダメ出しが気になってしまいます。
長文乱文失礼いたしました。
なにかアドバイスいただければ幸いです。
(みゆきさん)
みゆきさん、こんにちは。
オランダ在住カウンセラー、コバヤシアキコと申します。
みゆきさんは、お母さんの言葉が気になって、一人で服を選べないとのこと、
私も同じ経験をしたこともあり、とても共感しながらご相談文を読ませていただきました。
でも同時に、↓と書いてくださった通り、
いろいろ試して行動しながら、とても本質的な気づきを得ていらっしゃって、
めっちゃ素晴らしい!と思いました。
だから本当は、周りもそんなに自分の服装を気にしてないんじゃないか?ダサいかお洒落かなんて、所詮個人の価値観によるんじゃないか?
「結局、直感的に気に入ったもの選べば良さそう」「自分のセンスが悪いわけじゃない」と気づきつつある
好きなもの選べば良い!
本当に、書いてくださった通りだと思います!
とはいえ、今は、
試着するたびにお母さんの言葉がよみがえって、やはり服を買うのに一苦労してしまう、とのことで、
ではそこからどうすれば、みゆきさんが心穏やかに服を選んでお洒落を楽しめるようになるかを、
これらのポイントで考えてみます↓
- お母さんの、ダメ出しの意味。
- お母さんと付き合うには、余裕を持って適当に受け流す。
- みゆきさんご自身も、自分がお洒落に魅力的になるのが怖い?!
私のお返事はこちら↓です。お役に立てれば嬉しいです♡
お母さんの、ダメ出しの意味。
みゆきさんは、お母さんの言葉をこんな風に↓理解していらっしゃるとのこと。
恥をかかないように、危ない目に遭わないように心配した上での指摘でしょうし、親ってそんなものかもしれませんが…。
ダメ出しする親の意見≒遠慮がいらないから真実に近い、と認識してしまいます。
確かに、そんな側面もあるかもしれません。
が、私は、それ以外の側面も意外とあるかも?!と思いました。
どういうことかというと、
お母さんは、お洒落で魅力的なみゆきさんが眩しいから困っちゃうのかも?!
ということです。
きっとみゆきさんは、素敵で魅力的な女性なんだと思うのですね。
で、そうすると、お母さんにもいろんな想いが生まれます。
具体的なところでは、
- みゆきさんが、どんどんお洒落で素敵な魅力を振りまくことで、変な男性が近づいてくることへの心配
とか、
もう少し抽象的で、お母さんご自身もあまり自覚がないかもしれないところとしては、
- 自分が理解・安心できるような無難な範疇を超えるほど、みゆきさんがお洒落に魅力的になってしまうことへの怖さ
- みゆきさんへの嫉妬
などもあるかもしれません。
(「理解」できないことって、私たちは強い不安や怖れを感じます。
また「嫉妬」は、お母さんがお洒落とか女性らしい魅力とかに無意識に葛藤があるとすると、
やはり大いにあり得る路線です。)
つまり、
お母さんがダメ出しをしてくるのは、みゆきさんの着こなしがおかしいから、ではなく、
みゆきさんがこれ以上素敵になってしまったら、これらの理由でお母さんが困っちゃうから、なのかも?!
なので、お母さんは、みゆきさんがますますお洒落に魅力的になってしまうことを阻止するために、
あれこれとダメ出しをしてくるのかも?!
なので、お母さんの言葉が真実に近いとは、限らないのかも?!
ということなのです。
意外かもしれませんが、こういうことは良くあります。
服以外の、進路や生活に関しては、みゆきさんの意思を尊重してくれる方、ということなので、
お母さんはまさに、「服」に象徴されるような、みゆきさんの「魅力」に反応しているのではないかなぁ、
と考えたのでした。
そう聞くと、どんな気分がしますか?
意外過ぎて信じられないでしょうか、
それとも、意外と「あぁ、それでか」と思えたりするでしょうか?
お母さんと付き合うには、余裕を持って適当に受け流す。
だとすると、お母さんのダメ出しから身を守るには、どうすれば良いでしょう?
まず、今もやっていらっしゃるように、
適当に受け流す、というのは、とても成熟した大人の対応ですね。
これは引き続きそうされると良いのでは、と思います。
お母さんが、お母さんの事情でいろいろ言っていることなので、
娘のみゆきさんが、それを引き受けてあげる必要はありませんのでね。
で、その時の心の持ち方としては、
「お母さんは私がお洒落したら困っちゃうのよね、はいはい、だいじょぶよ、安心してね~」
くらいの余裕を持てると、とっても良いかと思います。
そして、さらに心の中で
「お母さんも、私みたいに、お洒落や魅力的な女性になることを楽しめたら良いねぇ」
と、応援を送ってあげると良いかもしれません。
(「応援」というのは、私は個人的によくおすすめしています。
「私は私でお洒落を楽しむね、お母さんはお母さんでお洒落できるようになるといいね」と、
自分とお母さんの境界線を引きつつ(なのでお母さんの事情はお母さんのものとして自分は引き受けず)、
お母さんも楽しめますように、幸せでありますように、と愛を送る成熟性を自分に許すこと、
とも言えるでしょうか。
こうすることで、お母さんとより対等な大人の女性同士になっていくこともできるんですよね♡)
みゆきさんご自身も、自分がお洒落に魅力的になるのが怖い?!
それからもう一つ、とっても大切なこと。
お母さんの言葉がこれだけの影響力を持っていて、
鏡に映る自分の見る目に自信が持てません。
という気分になってしまう、みゆきさんご自身についてもう少し思いを馳せてみます。
ご相談文に書いてくださったこの部分↓のように、
「地味だしフェミニンなのは似合わなそう」「身長高くないから足短く見えそう」「太って見えそう」「自分では気づかないけどなんかダメかも」
と、服を試着するたびに、こんなたくさんの不安に襲われ服を棚に戻してしまう、ということで、
これはもう本当に、一人で服を買うにも疲労困憊というのがよく分かります(涙)。
これらの言葉は、どこかのタイミングでお母さんに言われた言葉に近いのかな、と思うのですが、
では、これらのお母さんの言葉を、服を選ぼうとするたびに何度もリフレインしてしまうのは、
なぜ、でしょう?
もちろん、それだけ何度も言われてきたから、というのは大きいと思うのですが、
もし、みゆきさんご自身でも、これらの言葉を知らないうちに強く握りしめてしまっていて、
服を選ぼうとするたびに、自分で自分にこの言葉の呪いをかけているのだとしたら、
それは、なぜ、だと思いますか?
それはもしかすると、
みゆきさんご自身も、自分がもっとお洒落にもっと魅力的にもっと素敵になってしまうのが、
怖いのかも?!
しれません。
もっとお洒落になって、もっと魅力的になって、もっと素敵になってしまったら、
そりゃもうお母さんからはいろいろ言われるだろうし、
お友だちからも嫉妬されるかもしれないし、そしたら居場所がなくなっちゃうかもしれないし、
何だかよく分からない人からもじろじろ見られたりいちゃもんつけられたりするかもしれないし、
そんな風に、他人への自分の影響力が増してしまうことが、怖いのかも、しれません。
これもまた意外な感じがするかもしれませんが、
実はこれまた良くあること、です。
魅力を開いてしまうことが怖い、
なので、お母さんから言われた言葉を使っていろんな不安を掻き立てれば、
実際にお洒落をして魅力的になってしまうこともない。
なので、お母さんからのダメ出しを気にし続けていた方が、都合が良い。
そんな無意識のメリットを、無意識に選んでいる、ということも、
私たちはよくやるのですね。
だとすると。
みゆきさんが、一人で自信を持って服を選べるようになるには、まず、
「そっかぁ、私もお洒落して素敵になっちゃうのが怖いんだ、それでこんなに不安になっちゃうのね(不安を使っちゃうのね)」
と、ご自身を理解してあげつつ、
怖さはそのまま感じながら、ドキドキを感じながら、
お買い物をしてみると良いかもしれません。
そして、いつもの声が聞こえてきたら、
「あ、怖がりの私が出てきた、うんうん、怖いよね、そうよねぇ、怖いままで、だいじょぶよ~」
と自分の不安に寄り添ってあげる感じです。
直感的に気に入ったものを選べば良い、自分のセンスが悪いわけじゃない、ただ好きなものを選べば良い、
ということは既にちゃんと分かっていらっしゃるので、
その上で、今度は怖さと上手に付き合いながらの服選びに慣れていかれると良いのでは、
そして上手に付き合えるようになるほどに、怖さも減って、どんどん楽に服選びができるようになるのでは、
と思いました。
とっても応援しています♡
そんなわけで、どこかしらご参考になる部分はあったでしょうか?
お洒落の本質に気づいていらっしゃるみゆきさんは、
自分で楽しく服を選び、お洒落を楽しみ魅力的なご自身を楽しむために、
もうほんのすぐそこ!にいらっしゃるように思います。
お母さんの言葉やご自身の怖さとは、適宜それなりに付き合いつつ、
そんな楽しいあり方をご自身に許してあげられますよう、
心より応援しております。
お手伝いできることもたくさんありますので、良かったらお話聞かせてくださいね!
お読みいただき、ありがとうございました♡
コバヤシアキコ
今日の一枚。
なんてロマンチック。