ネガティブな自分を変えたい とか
いつまでもモヤモヤ考え続ける自分がいや とか
自分が変わらないと人生は変わらない!
みたいな考え方は、一理あります。
実際私も、自分以外の何か・誰かが変わってくれるまで自分の人生はこのままだ、酷い環境や人に囲まれた自分は可哀そうな人だ、というような考え方には同意しません。
が、「自分を変える」って、ちょっと注意が必要な表現だなと思っています。
というのは、「自分を変える」ことの前提って、「自分に何かしら悪い部分がある」ということですよね。
だからこそ、それを「変える」という考え方になります。
でもこの考え方だと、「自分に変えるべき悪い部分がある」、つまり「こんな自分はダメ」という「自己否定」が出発点になるので、苦しい、んです。
で、苦しいと感じることって、気持ちがついてこないし続きません。
なので結局自分は変わらないまま。そしてそんな自分を「ダメだな…」とまた否定する。
こんな風に、「自分を変える」という発想は、自己否定の悪循環を作っちゃうと思っています。
では、自分自身ではなく変えるべきは何か?というと。
ものの見方、ですね。
もうちょっと言うと、ものの見方を「変える」というよりは、新しい見方を取り入れる、とか、もう要らない見方を手放す、とか、そんな感じかなと思います。
例えば、「ネガティブな自分」。
これを「ポジティブな自分」に「変える」代わりに、どんな見方を取り入れられるでしょう?
何をやってもうまく行かないことばかり、とめそめそしているとします。
もし、「100点満点」以外は全部だめ、という世界観で生きているとしたら、99点でも0点のように感じてしまいますね。そのマイナス1点を見て、「何をやってもうまく行かない」と感じるのかもしれません。
でも実は、少し視点をずらすと、大部分のことは素晴らしくできているということが良くあります(こんなお話本当に良く聞きます)。
それからまた別の視点では、そのマイナス1点分にまで気がつけるほど、細やかな観察眼を持っているということでもあります。
それから、あの時言われた酷いことをずっとウジウジ気にしているとします。気にしている自分も嫌だし、言い返せなかった気弱な自分も悔しいですね。
でも、言い返さなかったのは、相手を傷つけたくなかったからかもしれません。酷い言葉がどれほど人を傷つけるか知っているので、それを相手にやり返すことは、やっぱりできなかったのです。
つまり、それだけ「優しい」ということです。
優しい人は、「優しさ」なんて何の価値でもないと皆さん口を揃えて言うのですが(本当に皆さんそう言います)、とんでもない、それは素晴らしい価値です。
また、言い返さなかったことが悔しいのは、本当は、自分のために声をあげることで、自分のことも守ってあげたかったのかもしれません。
つまり、本当は「自分のこともそれだけ大切に思っているし、大事にできる人」だということです。たまたまそれを練習する機会が今まであまりなかっただけなんですよね。
これらの見方は、「ネガティブ」を否定して何か別物になろうとしているのではなく、別の角度から見ているだけですよね。
つまり、自分のこんな面がダメだからと「変える」のではなく、むしろ自分自身をそのまま受け入れながら、新しいものの見方を取り入れているのです。
更に言うと、これらはほんの一例です。相手やその状況に応じて、もっと別の見方もできます。
そんな風に、新しいものの見方が増えれば増えるほど、自分自身を否定して苦しい修業をしながら自分を変えていかなくても、「今」が楽になっていくと思いませんか?
こういう見方は、コツとか練習は要ります。特に、最初は納得できないし、腑にも落ちないものです。
なのでまず初めは、「他の見方をするとしたら、どんな見方ができるかな?」という質問を自分に投げてみることから始めてみてください。
もちろんこれからもメルマガでもいろんな考え方をご紹介したり、セミナーや個人セッションでもお手伝いさせていただきますよ♪
というわけで今回は、「自分を否定して変える」のではなく、「別の見方をするとしたら、どんな見方ができるかな?」という視点のススメ、でした。
参考になればうれしいです。
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閑話休題。
レトロカーが可愛い街角。