相手に課題をお返しできない人の優しさ。母性。

相手の課題は相手に「お返し」する。

というお話を、ここ何回かしています。

⇒「相手の課題」は相手にお返しする。

⇒「相手の課題」をお返ししたら逆ギレされる!?

 

相手の不機嫌、イライラ、などなどは、「相手の課題」なので、

それは私の課題ではありません、お返しします♪

と、自分の手から放してしまいましょう。

 

そして、返された課題に取り組むのか、どうやって取り組むのか、などもまた、「相手の課題」なので、

それもすべて相手にお任せしてあげましょう。

というお話をしてきました。

 

で、今日のお話。

つい相手の課題を引き受けてあげてしまったり(相手のイライラのご機嫌取りをしてあげたり)

せっかくお返ししても、相手は受け取りたくないので突き返されて(逆ギレなどされて)、結局また引き受けてあげてしまったり、など、

「お返し」することが上手にできない

という場合についてお話してみます。

 

これ、やっぱりとても優しい人、そしてキャパが大きい人が経験しやすいですよね。

相手に課題があるなら、それを取り除いてあげなくちゃ、と無意識に思っちゃえるくらい優しくて、

実際取り除いてあげることができるくらいキャパがある、んですね。

 

こんな風に、「相手の課題を引き受けてあげる」というのも、愛し方の一つの形です。

なので、それを辞める(課題をお返しする)ことは、「愛するのをやめる(=とても冷たい)」ことになるような気がしたりもします

やっぱり、それだけ優しいから、ということなのですけれども。

 

ただ、こうやって「相手の課題」を自分事として引き受けてあげる、という形の「愛し方」は、

本来は「母親」が「子供(赤ちゃん)」にやってあげる愛し方です。

 

赤ちゃんは、眠くて不機嫌、とか、お腹が減って不機嫌、とか、おむつが不愉快、とかの「課題」は一人前に持ちますよね。

でも、赤ちゃんは自分で自分のご機嫌を取ったりお腹を満たしたり、不快の元をなくすことができません。

なので、お母さんはこの赤ちゃんの課題を、全部「私自身の課題」として引き受けて、解決してあげるわけです。

 

つまり、「相手の課題を引き受けてあげる」という愛し方をしている時って、

二人の関係が対等ではない、んですよね。

まるでお母さんのようにあれこれやってあげる側と、赤ちゃんのように面倒見てもらう側、のようになっているのです。

 

で、対等ではないだけに、引き受けてあげている方はいずれ、

なんで私ばっかりこんなに…

という不満を溜めていく、ということも多いです。

 

それから、面倒見てもらう側は、

いつまで経っても自分で課題を解決するチャンスが持てないまま、お母さん役の人に依存したまま、自信もつかないまま

になります。

 

「相手の課題を引き受けてあげる」のは、素晴らしい優しさとか母性があるからこそできる愛し方、ではあるのですが、

「母親と赤ちゃん」ではない人同士の関係では、お互いに、ちょっと苦しい関係になってしまうこともあるんですね。

 

では、こんな時はどうすれば?

今回は、「愛し方のアップグレード」という考え方について書いてみます。

愛し方をアップグレードする。

相手の課題を引き受けて解決してあげる、という愛し方から、

相手が自分で課題を引き受けて、どうにかできるということを信頼する、という愛し方にシフトする。

そんなイメージです。

 

結局、お話してきた「お返し」すること、になるのですが、

ただ課題を相手に「つき返す」、そして内心では(あぁ、自分じゃどうにもできないだろうに、突き返すなんて悪いことしたな)と心配する、のではなく

相手に本来備わっている課題解決能力を信頼してあげる、信じてあげる

という感じ。

 

そうやって、相手と自分を「対等な人同士」にしてあげるんですね。

それに、不思議なもので、信頼され、任されると、人はどんどん「できる子」になっていくものです

いろいろお得♪なのですね。

 

相手の課題を引き受けてあげられる優しさ、どんどん抱えてあげられる強さ。母性。

その優しさや強さを、今度は、相手を信頼して、任せる、ことにも使って、

相手との、大人で対等な関係を作る。

いつでも、お手伝いさせてくださいね♪

 

(課題をお返しし、相手との境界線を作っていくお話、今の気分ではあと1~2回書こうかな~と思っています。

でも、気分が変わっちゃったらまた別のこと書きます!

気分大事!笑

でも実際、真面目な頑張り屋さんには、「気分」の声を聞くことってとても大事ですよ☆)

閑話休題。

初夏のさわやかな風景。