ココロノマルシェ「実家に対しての負の感情を母にぶちまけたいです」~ご相談にお返事

分かってほしい思いがたくさんある時、
その感情をどう処理していけば良いでしょう?

 

自分迷子な大人女子さんに、「わたし」を生きる最高のよろこびを。

 

オランダ在住カウンセラー、コバヤシアキコです。

 

「実家に対しての負の感情を母にぶちまけたい」

今回は、オンラインカウンセリングサイト「ココロノマルシェ」に寄せられたご相談にお返事します。

実家に対しての負の感情を母にぶちまけたい

こんにちは。普段からちょこちょこ読ませていただいています。

負の感情を母に話したい衝動をどう消化していったらいいのか分からず投稿させていただきました。

私と実家の家族の紹介からさせて下さい。

私:既婚。子ども1人(1才)。実家は隣の県。小1〜中3まで不登校児。

父:アル中。不登校の頃に毎日お酒を飲み私に酷い言葉を浴びせていた。典型的なお酒を飲まなきゃいい人。

母:仕事人間。父に暴言を吐かれて助けを求めても「いい子になったらね」とかわされる。私とは向き合わず逃げてきた印象。

兄:私が幼稚園の頃「誰にも言うなよ」とちょっとした性的イタズラをする。普段は仲の良い兄妹。

祖母:仕事人間の母に代わり私を育てる。ご飯は与えてくれるがその他は放置ぎみ。

という家族の中で育って来ました。

お恨み帳に日常の愚痴やら実家への愚痴を書く
親に言いたいことを手紙にして書く
ということをやっていたら母への許せない気持ちや兄から性的イタズラをされていてショックだったという気持ちを自覚するようになりました。

父に関しては弱い人だったんだなという気持ちです。

実家とは連絡をしょっちゅうとりあう仲ではありませんが、年1で帰省したり私の子どもにたまに会いに来たりと普通の家族に見えていると思います。

でも私はなぜ母のワガママを聞かなきゃいけないの?と思ったり母が普通の家族のフリ?をしてくるので自分のやったことを自覚しているのかと思い以下のことをぶちまけたくなります。

父の暴言を見て見ぬ振りをしてきたこと。辞めてくれるよう頼んでもスルーしたこと。
私の話を聞かず不登校の時も何もしてくれなかったこと。
兄の性的イタズラがあったこと。
実家のような家庭環境を作り上げたこと。
祖母は子育て向きの人ではなかったのになぜ預けたのか。

とにかくのほほんとして昔のことは無かったことになっており普通の家族だと思っている母が許せません。
他の家族にも思うところはありますが特に「母!母!母!!(怒)」という感じです。

でもぶちまけて更に実家の雰囲気をぐちゃぐちゃにするのも違うような気がしています…。

このぶちまけたい衝動はどうしらいいのでしょうか。
お恨み帳書いていればいつかは消化できるでしょうか。
お答えいただけたら幸いです。

(みーさん)

 

みーさん、こんにちは。

オランダ在住カウンセラー、コバヤシアキコと申します。

 

お恨み帳や出さない手紙を通じて、

心の中に残っていたネガティブな感情を自覚できるようになってきたんですね!

 

それ自体素晴らしいことですが、

今は、お母さんに対して、その感情をぶちまけてしまいたい衝動に戸惑っていらっしゃるとのこと。

 

でも、そんな強い思いを抱えながらも、

でもぶちまけて更に実家の雰囲気をぐちゃぐちゃにするのも違うような気がしています…。

ということで、

ご家族のために、その衝動を今は抑えていらっしゃるんですね。

みーさん、本当に家族思いで、優しく我慢強い方ですね。

 

では、

このぶちまけたい衝動はどうしらいいのでしょうか。

というご質問について、考えていきましょう。

 

私のお返事はこちら↓です。お役に立てれば嬉しいです♡

 

お母さんに直接ぶちまける?

まず、お母さんに直接ぶちまけるという選択肢について。

 

みーさんも避けていらっしゃる通り、

直接ぶちまけることは、私も妙案とは思いません。

 

それは、

家族の雰囲気を壊しかねないから、というのもありますが、

もう一つ大切な理由があって、それは、

みーさんの傷がさらに深まりかねないから、です。

 

どういうことかというと、

お母さんにぶちまけても、お母さんには理解されないかもしれない、

もしかすると、思ってもみなかったような反応や言葉が返ってきたりして、

みーさんが新たな傷をうけてしまうかもしれない、

と思うんですね。

 

なので、

今、みーさんが直接ぶちまけることを思いとどまっていらっしゃるのは、

ご自身の心の安全のためにも、素晴らしい判断だと思います。

 

ただ、それでは、苦しいまま。

 

ではこの衝動を処理して手放すために、

直接ぶちまける以外にどんな手段があるか、さらに考えます。

 

お母さんに理解してほしいのは、どんなこと?

まず、みーさんにお聞きしてみたいことがあります。

 

仮に、お母さんにぶちまけたとして、

お母さんに理解してほしいのは、どんなことでしょう?

 

これ、答えめいたことを、ご相談文のこのあたり↓に既に書いてくださっていますね。

自分のやったことを自覚しているのかと思い以下のことをぶちまけたくなります。

(略)

とにかくのほほんとして昔のことは無かったことになっており普通の家族だと思っている母が許せません。

 

お母さんに、

自分がどれほど酷いことをしたのか知らしめてやりたい、

自分がやった数々のことを理解し、悔い改めてほしい、

という感じでしょうか。

 

また、こんな風にも書いてくださいました。

父の暴言を見て見ぬ振りをしてきたこと。辞めてくれるよう頼んでもスルーしたこと。
私の話を聞かず不登校の時も何もしてくれなかったこと。
兄の性的イタズラがあったこと。
実家のような家庭環境を作り上げたこと。
祖母は子育て向きの人ではなかったのになぜ預けたのか。

また同じ質問になりますが、

これらをお母さんにぶちまけることで、

お母さんに理解してほしいのは、どんなことでしょう?

 

それは、

これらのことが起こった時に、みーさんが感じていた「気持ち」ではないでしょうか。

 

お父さんの暴言の恐怖から、守ってもらえなかった悲しさ。

学校に行けず苦しい思いをしている自分の、味方になってもらえなかった切なさ。

お兄さんのいたずらによる恐怖から、守ってもらえなかった絶望。

実家を、安全や安心を感じられる幸せな場所にしてもらえなかった悲しさ。

愛情をかけてくれない祖母に預けられた寂しさ。

 

私がどれほど辛く悲しく怖く寂しい思いをしてきたか、お母さんに知ってほしい。

自分のせいで私が今もこんなにも苦しんでいることを、お母さんに知ってほしい。

 

そんなところが、

みーさんがお母さんにぶちまけたい衝動の、さらに奥にある本当の気持ちなのかな?

と想像します。

 

なぜ、お母さんに知ってほしい、理解してほしい、のか?

では、この「本当の気持ち」。

なぜそんなにも強く、お母さんにぶちまけたいのでしょう?

なぜそんなにも、お母さんに知ってほしい、理解してほしい、んでしょう?

 

一つ大きなところは、

お母さんに、一度でいいから私の味方であってほしい

というところはあるかな?と思います。

 

子供にとって、母親が自分の味方(理解者)であると感じられることの安心感は絶大です。

それが、自分の存在価値の承認にもなり得るほどです。

自己肯定感の源ですよね。

 

なので、

みーさんが今、そんなにも強く、負の感情をお母さんにぶちまけたいと思うのは、

ごくごく自然なことじゃないかと思います。

 

たくさん、寂しい思いをされてきましたね。

 

この感情をどう処理するか。

では、こういった「気持ち」をどう処理しましょう?

 

本当は、お母さんが聞いてくれて、受け止めてくれて、気持ちを理解してくれたら、

それが一番望んでいることだし、「気が済む」ので、ありがたいんですよね。

だからこそ、ぶちまけたいという衝動も生まれるわけで。

 

ただ、なかなかそれが叶わないことも多いのが事実です。

お母さんに、受け止めるキャパがなかったり、理解する力がなかったり(罪悪感が邪魔したり)して、

全然通じなかったり、むしろ逆ギレされたり、も、よくあります。

 

それで、上でお話したように、

みーさんが新たな傷をうけてしまうかもしれない、

という心配も生まれるのですね。

 

ただ、実は、

感情って、受け止めてもらえれば、その相手が誰でも、「気が済む」ものです。

そして実は、その「相手」は「自分」でもオッケー(!)なんですね。

 

なので、

こう↓書いてくださった通り、

お恨み帳書いていればいつかは消化できるでしょうか。

お恨み帳はやっぱりおすすめです。

まさに、自分で自分の感情を理解し、受け止める作業ですのでね。

 

みーさんは、既にご自分で、

日常の愚痴やら実家への愚痴を書く
親に言いたいことを手紙にして書く

ということをやっていらっしゃって、

それを通じてお母さんへの気持ちなどを自覚できるようになってこられているので、

更にお恨み帳を進めて、

今気づいている気持ちの、さらに奥にある本音の本音(上で触れたようなことも含めて)が出てきて、

それらがいい感じに出切ってくると、だいぶすっきりするのでは、と思います。

 

なので、

ご質問くださったように、お恨み帳を引き続きやっていただくのは、とても良いと思いますよ!

その際は、毎回ご自分の「本当の、さらに本当の本音の気持ち」に近づくつもりでやってみてくださいね。

 

カウンセリングのセッションでできること。

それからもちろん、カウンセリングのセッションもおすすめです。

(私自身が、カウンセラーさんに母への思いを散々聞いていただいて、

ラスボスオカン問題を越えてきたタイプなのです。)

 

カウンセリングのセッションは、

一人でお恨み帳を書いているとたどり着けないような、あるいは、自分一人では受け止めるのが苦しくなりそうな、

本当の本音の気持ちを見つけて言語化して手放していったりして、

お恨み帳のプロセスをさらに早めるお手伝いもできます。

(セッションの合間の宿題としてお恨み帳を活用することもあります。)

 

また、セッションでは、

感情を消化して手放すだけでなく、

これだけのことを背負えてしまうお子さんであったみーさんの、

豊かなセクシュアリティのエネルギーとか、キャパとか包容力の大きさなどのような、

「才能」や「価値」や「魅力」にも目を向けることで、

お母さんと対等な「大人の女性」としてのみーさんの生き方・あり方を新しく作る、

なんてところにも視野を広げてお手伝いすることもできるかと思います。

 

今はぴんと来ないかもしれませんが、例えば、

お父さんの暴言を、子供ながらに受け止めてあげた器の大きさもそうだし、

今、ご家族が「普通の家族」であるのは、みーさんがご家族を「普通に見える形」に繋ぎとめているから、

(お母さんにできなかったことを、みーさんがやってきた、)

と見ることもできるかもしれません。

(だから、衝動的に気持ちをぶちまけることにもますます罪悪感が湧くのかもしれません。)

 

お話をお聞きすればするほど、

大変な思いをしたその裏側に、そんな、みーさんの豊かな才能や価値や魅力が見つかるはずで、

それは、お母さんを含めたご家族との記憶や関係をどんどん癒して、気持ちが楽になっていくし、

ただ楽になるだけでなく、これからのみーさんの人生を、それは豊かにしてくれるはずなのですね。

 

ラスボスオカン問題を越えて、新しいステージへ♡

というわけで、最後は、

みーさんのご相談の趣旨である

このぶちまけたい衝動はどうしらいいのでしょうか。

というところから更に先の、もう少し視野の広いお話となりましたが、

そんなところも見据えながら取り組まれると、さらに成果も得やすいのでは、と思い、

ちょっと広げてお話させていただきました。

 

お母さんへの怒りを感じられるようになって、

それを消化して手放したいという意欲があるのは、

そうして新しいステージを迎えるタイミングが来てますよ、という意味だと思うんですよね。

 

ぜひ、お恨み帳や私たちカウンセラーも便利に使っていただきながら、

ラスボスオカン問題を越え、その先にある恩恵もがしがし手に入れていかれると良いな♡と、

お祈り&応援しています。

 

ご縁を感じていただけましたら、私もいつでもお待ちしております♪

 

お読みいただき、ありがとうございました♡

コバヤシアキコ

 

(私のセッション情報は、こちらでご確認いただけます。)

 

今日の一枚。

(インスタグラムより)

冬のきらきらは良き。