あなたは幸せになりたいの?それとも…?

今回は、

あなたは幸せになりたいの?それとも…?

というちょっと意味深に聞こえそうなタイトルにしてみました。

 

「幸せになりたい?」

これは、そう聞かれればみんな「そりゃもちろん」て答えるだろうと思います。

ところがどっこい、人間とはとても複雑な生き物で、「幸せになりたい」と言いながら、明らかに幸せから遠ざかる行動をわざわざ選んでいることがあるんですよね。

今回はそんなお話です。

 

まずは私の例を出しますね。

これまでに何度か触れている通り、私はずっと母親に対してたくさんのわだかまりを持っていました。

あんなひどいことを言うなんて信じられない。
なんて身勝手で子供っぽいな人だろう。
あの人のせいで私は子供時代を失った。

だから私は幸せになれない。

そんな風にずーっと思っていました。今考えると、よくあんなに怒っていられたなと思うほど、怒りと恨みに意識が支配されていました。

 

この時、私が何をしていたのかというと、私の不幸を全て母の責任にしていたんですね。私は100%母の毒の被害者だ、と思っていました。

まぁもちろん、それだけの悲しい思いをいろいろしてきたわけですから自然な思考回路ではあります。

 

そして、私は「被害者」であり続けることでもう一つやっていたことがあります。

それは、「私は不幸な人間である」という場所に留まり続けることによって、「母に復讐」していたんですね。

どういうことかというと、私は不幸であり続けることで、

「私は母のせいでこんなに不幸だ。母はこの罪を死ぬまで背負っていかなければいけない。私の不幸を見れば母も苦しいだろう、ざまあみろ」

と母に自分の不幸をこれでもかと見せつけようとしていたんですね。

(ちょっと強い言葉なので、苦しく感じたりする方がいらっしゃったらごめんなさい。でも実際にはこれより更に辛辣で、ここには書けないくらいの罵詈雑言が頭の中をいつも駆け巡っていました。)

当時はほとんど母とはコミュニケーションしていませんでしたから、実際にこういうことを言ったことはありません。が、そういう生き方をしていた、ということです。

 

つまり、私の「母に復讐する」という目的のためには、不幸でい続けることがとても有効な手段だったので、私は意識しない部分で「不幸であること」のメリットをむしろ優先していたのです。

なので、「不幸で苦しい、幸せになりたい」と頭では思いながら、実は「不幸でい続ける」ことにメリットがあったために不幸であることを止めることができなかったのですね。

嗚呼、本当に、なんということでしょう~(涙)

 

ちなみにその後私は、

「うわぁ、確かに私、復讐したくてしょうがないわ…」

と気づいた時、ちょっと笑ってしまって力が抜けるのが分かりました。

「なんか、私も相当恨みがましい女よね」

と思ったのですね。

これだけで、「じゃ、この恨みはもう手放します~、おーわりっ♪」とは私はなりませんでしたが、少なくとも、ふっと自分を笑ってしまうことで、怒りや恨みにまみれた自分をちょっと客観的に見ることができたのです。(人によっては、この気付きだけでもふわーっと怒りのステージを抜けていく方もいます。)

そして、それでも私は不幸でいることのメリットを選びたいのか、それとも本当に幸せになりたいのか、選んでみようかな、と考え始める余裕を持つことができたのでした。

 

こんな風に、頭では「もうこんな苦しい人生は嫌、幸せになりたい」と思っているのになかなかその苦しさから抜けられない時、実は心の中に「不幸でいることの隠れメリット」があって、それを優先するために頭で考える「幸せになりたい」という願いを叶えないでいる、なんていうことを人は結構やったりします。

そして、その隠れメリットは、私の例のように「誰かに復讐する」ことであることもままあります。

そんな時は、

「私の不幸の隠れメリットって何だろう?」
「誰に復讐したいんだろう?」
「その隠れメリットって、本当に自分にとってメリットがあるのかな?」

と考えると、何を選びたいのかがだんだん明確になっていきます。これらの質問はとても便利で、私がお話を伺ってサポートするときもこの辺りを掘り下げることもあります。

ご自分で深めてみるときも、是非使ってみてください♪

 

参考になればうれしいです。

閑話休題。

運河沿いにテラス席を出しているレストラン。まだレストランもカフェも閉鎖中なので、今はここでお食事を楽しむことはできません(写真は2年前のものです)。

何かとストレスが溜まる時期ですが、ストレスに感じるってことはそれだけ「あれをしたい!」「これをしたい!」という意欲がある証でもあります。

なので、何か溜まったものを感じたら、「そっかー、私はそんなにも生きる意欲に満ち溢れているのね♪素敵♪」と思ってみると良いですよ☆