愚痴れる自分になる方法

今回は、前回の「愚痴れる相手の作り方」の続編ということで、

愚痴れる自分になる方法

について書いてみようと思います。

 

前々回、

モヤモヤした思いを溜めこむのは自分いじめになってしまうので、自分だって愚痴を言っても良い、という許可を自分に出してあげませんか

というお話をしました。

 

それについて、

「愚痴を言っても良い相手の見つけ方が分からない」

というお便りをいただき、前回は「愚痴れる相手の作り方」についてお話しました。

相手にとっても自分にとっても快適な距離感、話題、コミュニケーションの方法などを誠実に確認しながら、友人関係を深めていった結果、相手によっては愚痴を聞いたり聞いてもらったりすることができる相手も出てくる

という、何の技も変哲もない地味な方法(笑)を書いたのでした。

 

そして今回は、更にその続きとして、

愚痴れる自分になる方法

ということで、そうやって友人関係を深められる自分になるために大事なことを今回はお話してみようと思います。

 

愚痴を聞いてもらうことって、「買い物に付き合ってもらっていい?」とか「この仕事お願いして良い?」みたいなことと同じように、「ちょっと愚痴を聞いてもらっても良い?」というお願い事ですよね。

ここでまず大事なのは、どんなお願い事でもそうですが、「お願い」したとしても、

聞くか聞かないかを決めるのは相手次第と分かっておくこと

がとても大切です。

自分に「お願い」する自由があるのと同じように、相手にも「断る」自由がありますよね。

愚痴を言える相手との対等な信頼関係というのは、お互いの自由を尊重し合える関係でもあるのです。

 

そして、この時さらに大事なのが、

断られても、自分の存在を否定されたのではないことを分かっておくこと

です。

相手が断ったのは、相手が自分を軽んじているから、ではありません。たまたまこのタイミングではなかった、とか、その相手には愚痴という話題は重すぎた、など、相手の事情なんですよね。

その相手の事情を、自分という人間の存在価値と結びつけるのではなく「何かの事情があるんだな」と尊重できるあり方が、人との信頼関係を深め、愚痴れる相手を作る(ことができる自分になる)ことにも繋がります。

 

ここをおさえておかないと、前回の私の例のように、断られたことに必要以上に傷ついて、誰に対しても心を閉ざしてしまうことにもなりかねません。

それではちょっともったいないですよね。

 

というわけで、「愚痴れる自分(そんな関係を作れる自分)」というのは、

  • 相手の自由も自分の自由と同じように尊重することができ
  • 断られることと自分の存在価値を結び付けずにいられる

自分、ということなんですね。

 

なんですが、それがまた難しいと感じる方もいらっしゃると思います。

例えば、

  • 相手の自由を尊重するために、過度に期待してはいけないと思おうとすると、味方が誰もいないようで苦しい、とか
  • 相手に断られたときに、自分の存在を全否定されたくらいの痛みを感じる

ような場合ですね。

こんなときは、子供時代に親に「聞いてもらえなかった」「受け止めてもらえなかった」と感じた痛みが疼いているのかもしれません。また、前回の記事で書いた、母親との心理的な距離が近すぎたり遠すぎたり、というところも関わってくることも多いです。

そのような古い痛みがあると、大人になってからも

  • 親にそうしたかったように、他人に期待したり依存したくなってしまう(相手の自由をなかなか尊重できない)
  • そしてそれが叶わなくて傷つく(断られると自分の存在自体が否定されたように感じる)

ということが良くあります。

ちなみに前回お話した私の例でも、私の中ではまさにこんなことが起こっていたのでした。

 

こういう場合は、今の友人と自分の関係というより、過去の親と自分の関係を整理する方が効果的です

自分で掘り下げてみる場合は、まずは「何か未消化の痛みがあるのかな、受け止めてもらえなかった寂しさがあるのかな」と心の中を探ってみると良いです。

そして、出てきた思いを自分で「よしよし」とやってあげます。(自分でそんなことするの?と思われるかもしれませんが、これもまた自分で自分を大事にするためのとても良い方法なのですよ。)

ただ、痛みがとても強い場合には、自分で掘り下げるのはちょっと大変なこともあるので、そういう時は、個人セッションなども検討してみられると良いかなと思います。

 

というわけで、今回も愚痴にまつわる話題として、愚痴れる関係を作れる自分になる方法(ちょっと長ったらしいですね笑)を書いてみました。

愚痴を言いたい気持ちとか、依存したくなってしまう気持ちとか、「子供っぽくてそんなことじゃダメなのに!」と思ってしまいがちです。

でもそれは、上で書いた通り、ただ、そこに何かしらの痛みがあるというだけなので、そうと分かればそこを整理整頓していけば良いだけ、です。

なので、むしろ、楽になっていくとっかかりが見つかった♪わーい♪くらいに捉えてしまいましょう☆

 

参考になればうれしいです。

閑話休題。

歩道に「落ちて」たワンコさん。向こうには自転車も「落ちて」ます笑